Showing posts with label ERP. Show all posts
Showing posts with label ERP. Show all posts

Tuesday, June 9, 2015

直接会って打ち合わせをする必要性とそのコスト

弊社は香港からOdooのサービスを提供していますが、実は香港のお客様は全体の3割ほどで、あとは遠隔地のお客様です。日本にお客様がいらっしゃるのはもちろん、遠くはドイツ、アメリカにもいらっしゃいます。

遠隔地のお客様とは、メール、電話、Skype、Googleハングアウト等のツールを使ってコミュニケーションをとりますが、大体の場合直接会って話をしなくても問題ありません。移動にかかるコスト(交通費+時間)を考えると、直接会っての打ち合わせは極力避け、必要な場合だけ直接お会いしたいというのが基本スタンスです。

どういう場合に直接会うべきなのか、次のように考えます。

  1. お客様のことをよく知らなくて(初対面など)、且つお客様が近くにいらっしゃる(移動のコストが小さい)場合
  2. お客様側の関係者が複数いらっしゃり、一人の方と話しても話がまとまらない場合

1は、こちらからも積極的にお会いしたいと思うケースです。ERP導入は定型的なサービスメニューをこなせばうまくいくというものでもなく、お客様と我々で密にコミュニケーションをとりつつ丁寧に課題解決していくということが必要です。ですのでまだお互い面識がない状態であれば、ビジネスの条件等を話す以前に、やはり人として信頼してやっていけるかということを、お互い見定めたいところです。そういうレベルでのコミュニケーションを図る場合は、やはり画面越しではなく、もっと素の情報が直接伝わる状況を作るべきなのでしょう。

2は、打ち合わせの中で複数の関係者とインタラクティブに話をして議論をまとめていく必要があるケース(典型的には、要件定義を行う際に複数の部門関係者の話をつなぎ合わせないといけないケース)なのですが、このような場合では仮に全員参加でSkypeで繋がったとしても、視認性や声の通り具合の関係で、現状ではどうしてもコミュニケーションのロスが生じてしまいます。そのロスと移動のコストを天秤にかけて、移動のコストの方が小さいようであれば直接会いましょうということになります。

そういう状況はともすると発生しがちなのですが、少し勿体ないと感じます。現状やこれから実現したいことがある程度整理されていて、一度に複数関係者を巻き込まずに話ができるようになっていれば、Skype等で済ませられるので移動のコストも不要ですし、関係者間での議論が突発的に起こることもないため打ち合わせそのもののの時間(よってコスト)も減らせます。これらコストは結局お客様で負担していただくことになります。

コミュニケーションのコストを下げるのは簡単ではないですが、システムそのもののコストが下がる中で、相対的にコミュニケーション面での無駄が目につきやすくなっている状況もあり、もどかしく感じるところでもあります。

Thursday, August 28, 2014

マニュアルをいかに効率よく作成し、シェアするか

Odoo DIYクラウドサービスというのを始めていますが、DIY(自分でやってみる)というコンセプトであるからこそ、ある程度のドキュメントは必要だということで、操作マニュアルを準備しています。

主目的は当然ユーザの利便性を高めるということなので、資料がアクセスしやすい場所にあり、わかりやいものであることは必須なのですが、作成する側としても極力作業が効率よくできる必要があります。はじめウェブサイトにHTMLで直接更新していくことも考えましたが、作業効率およびメンテナンス性の観点から好ましくないと思い、結局次のようにすることにしました。


  1. パワポで資料作成・更新
  2. SlideShareにアップロード
  3. SlideShareのプレゼンテーションをウェブサイトに組込


ウェブサイト上ではこんな感じで表示しています。

他にもっと効率よいやり方もあるかもしれませんが、当面この方法で作業を進めていきます。


----------

因みにこういうスタイルで資料作成して広く共有するというのは、一昔前であればやる術も限られていましたし、やる必要性もあまりなかった気がしますが、今はオープンソースのERPでクラウド事業を行う以上、どんどん情報発信していくことの必要性/必然性を感じます。システムそのものだけでなく、事業活動の様々な面で積極的によい仕組みを作っていきたいですね。

Thursday, February 28, 2013

主要ERPパッケージの検索傾向

Googleトレンドで、ERPパッケージ(SAP、ADempiere、OpenERP)の過去数年間の検索傾向を確認してみました。


まずは全世界での傾向。

ERPの雄SAPは減少傾向。ADempiereはやや微減のほぼ横ばい。OpenERPは2008年(前身のTinyERPから名称変更したタイミングですね)から急増傾向。なんと、2013年1月にSAPに並んでいます。


次に日本での傾向。

SAPについてはブレが若干ありますが、大勢としては全世界と同じ傾向。ADempiereについては日本でコミュニティ活動が活性化しだした2010年から流れが出ています。OpenERPについては全くトレンドに登場してきていません。


何かのきっかけで日本でもOpenERPの流れが発生し、その後は世界傾向と連動していくのであろうと思われます。

検索にも目的や文脈がありますので、必ずしもパッケージ名のみで正確な比較ができるわけではありませんが、全体的な勢いは掴めます。今後の動向に注目です。

Saturday, December 22, 2012

OpenERP

OpenERPのバージョン7がつい先日リリースされました。ユーザインターフェイスを中心に諸々の改善が施されたもようです。

最近このパッケージについて調べています。以前調べた時には色々な意味で軽すぎるパッケージであるように思え、うまく業務に嵌め込める感触を持つまで至らなかったため検討をやめていたのですが、情報交換させていただいているIT企業経営者の方々より実際にこのパッケージでサービス提供しているという話を伺い、俄然興味を持ったわけです。

ADempiereと同じオープンソースのERPパッケージでありながら、純粋にコミュニティベースのADempiereと違い、こちらはベルギーのOpenERP s.a.という会社が開発やドキュメンテーションなど諸々取りまとめを行なっています。OpenERP s.a.社は「Enterprise」ユーザに対する製品保証+サポートサービスへの月額課金、およびパートナー企業へのサービス提供(トレーニングや引き合い情報提供など)に対するフィー課金といったスキームで収益を上げているようです。

プロモーション、ドキュメンテーション、品質保証、サポート等、責任をもって提供する主体があることで全体としてのプロダクトの価値を高め、ユーザを獲得し、ユーザフィードバックをもとに製品を改善する、というプロセスがうまく回せているように見受けられます。

日本ではまだまだ情報が足りていませんが、世界各国におけるOpenERPの認知度は日増しに高まっているように感じています。彼らのウェブサイトによると、世界70カ国で400以上のパートナー企業がOpenERPの導入に携わっているそうです。ここ香港にも7社ほどパートナー企業があるようです。日本での認知度が低いのは、製造元からの日本語での情報発信が全くないからということでしょう。彼らが本腰を入れて日本市場対応すれば日本でも相当数の導入事例が出るようになるのかも知れません。

もっともERPパッケージですので、ローカライズすべきドキュメントのボリュームは半端ないですし、日本特有の商習慣への対応も必要です。現地のサポート体制を整えるのにもそれ相応の投資になるでしょうし、日本市場への参入は容易でないことは確かです。

但し、OpenERPがユーザにとり「軽い」システムなのであれば、うまくやれば他のガッチリしたERPパッケージとの比較で、低コストで日本市場に入れる可能性があるとも思います。私が今のところOpenERPに対して持っているざっくりとした印象は次のようなものです。

  • 複雑なビジネスシナリオへの対応はできないケースが多そう
  • 但し対応できる業務範囲は広く、且つ部分的な導入がしやすい
  • ユーザインタフェースに注力。ソーシャル的な情報連携に強み

長短あるわけなのですが、「使える部分からお試しで入れる」ことができるのは参入障壁を大きく下げる要因となると思われます。一旦日本市場への足がかりを掴むと、その後の展開は相当速い可能性があります。ある意味Facebookがここ2年ほどで日本で相当ユーザ獲得したように。ERPですのでここまで速くということはありえませんが、中長期的には他のパッケージベンダーにとって大きな脅威になりそうな、そんな印象をもっています。

Sunday, November 4, 2012

事業の準備について雑感

思っていた通りではあるのですが、事業の準備には時間がかかります。メインの事業としてはERPのサービスを作ろうと思っていますが、一人で完結できる仕事ではないというところで若干苦戦しています。

ERP導入プロジェクトで私がカバーできる範囲は、主にプロジェクトマネジメント、コンサルティング、業務設計、システム概要設計、コード設計といった部分になりますが、サーバー周りの面倒がみれて、開発作業や現地語でのユーザサポートができる人がどうしても必要になります。採用もしくは他社さまとパートナーシップを組むことで体制を準備しようとしていますが、まだまだ詰めていかなければならないところです。

ERP導入・運用サービスはハードルが高いのを承知のうえで、少しずつ準備を進めています。一方で当面の収入源も確保する必要があり、ERPサービスというワク内で、当面一人でも完結できるサービス(スポットコンサルなど)ももう少し踏み込んで展開していこうと思っています。

その他にもERPとは離れて、可能性を探っているテーマが幾つかあります。会社のカタチを作る総務的な作業とあわせて諸々同時並行で進めているので、各トピックについてのステップ洗い出し、どこまで踏み込むのかの判断など、効率よくやらなければと実感しています。