Saturday, April 20, 2013

東京に行ってきました - ふわふわバブルの話など


4泊5日で、約半年ぶりの東京でした。主な活動は、東京オフィスでのOpenERP導入、オープンソースERPの啓蒙、ADempiereセミナー、Jadecoの販促営業でした。それぞれの活動の目的は達成できたもの、未達なものとありますが、今後の事業発展のための種まきが少しでき、今後の活動のための気づきが得られたという点で非常に有意義であったかと思います。


仕事と関係ないのですが、久しぶりの東京で思ったことなど:

○全体的にふわふわしている
日本は各方面でガラパゴス的な進化を遂げ、その結果社会にわけの分からないふわふわ感が充満している気がします。(私が言っていることの方がわけ分からないかも知れませんが、、、)
日本における日本人向けのサービスというのはそれ以外のマーケットでは例を見ない成熟度です。消費者は物理的な基本欲求は満たされてしまっているので、それ以上の精神的な満足感を提供するためのサービスが非常に発達しています。そういったサービスは、これまでニーズがなかったところにニーズを生み出す必要があるので、得てして「しっとり」、「まろやか」、「キレイ」など、無害で丸文字なキーワードをちりばめた抽象的なキャッチコピーが具体的なイメージを想起させる画像・映像とセットで準備され、それが至るところで目につくようになっています。これら広告で演出するイメージが、香港で仕事中心の日々を送る私からすると、現実と乖離した別世界のふわふわしたお話であるように感じられ、今回の東京滞在では過去に比べ一層その感が強かったです。ふわふわバブル(私の勝手な造語です)ではないかと、少し心配にもなりました。

例えば、ビールと缶コーヒーの広告量は異常に多いと感じました。電車吊り広告にしても、テレビCMにしても、なぜなくても困らないようなものについてふわふわした広告がここまで多いのか不思議に思いました。おそらく人々が忙しい日常の中でリラックスする場面でビールと缶コーヒーが定番ツールであるため、広告と販売量にわかりやすい相関関係があるのだと想像しますが、それにしてもこのふわふわした広告の量は異常であるように思えました。アルコール類の広告は海外でも目にしますが、日本ほど多種・多量でないですし、缶コーヒーの広告がこんなに盛んなマーケットは他にないのではないかと思います。

このふわふわバブル、良くないと思うのは、このふわふわ感に取り込まれ、それが自分の基準になると、そこから離れるのが億劫になってしまうということです。人間放っておくと楽なほうに流れてしまうものですが、一旦流れた後元に戻るのはしんどいものです。極論かもしれませんが、日本でガラパゴス的に発展したふわふわ感に慣れてしまうとその中でしか生きていけない人になってしまうリスクがあると思います。(これは私が日本を離れている理由の一つでもあります)

もう一つ、このふわふわバブルに依って立つ商品・サービスはその出自から海外では通用しにくく、外貨を稼ぐ手段にはなりにくいものと思います。日本以外のアジアにおいても、マーケットが成熟するにつれてふわふわしたPRが展開されるということは十分あるとおもいますが、そこに先行してふわふわのノウハウを溜め込んだ日本の広告代理店が海外マーケットでも消費者のハートを掴むPRを展開するようなことができるかというと、難しいことではないかと思います。ふわふわバブルを起こすにはその土地の消費者の心理構造を正確に理解する必要があり、日本での経験しかない人にそれができるとは考えにくいからです。

一方、ふわふわPRは特殊性の多い日本社会の単なる一側面であり、これ単体で否定されるべきことでもないと思います。ふわふわバブルには副産物として、穏やかで礼儀正しく、情にも厚く、ときには愉快な日本人像であったり、風景や街並みを美しく保つ心を促進するなど、合理化・機械化が進められる世の中にあって人が人としてあるべき姿を示すようなところ、またそれが示されることによって人の心が落ち着くといった効果などもあると思われます。良くも悪くも現在の日本社会に根ざしたニーズに応じてふわふわPRが存在しているということであり、それが日本の特殊性を際立たせ、海外からの訪問客にも強烈な印象を与えるという結果につながっている面もあると思います。今回の東京訪問ではそのボリュームが過大になっている気がしたということです。


○スカートの短い女性が増えた
週の中頃が妙に暖かかったということもあるかもしれませんが、結構目につきました。景気が若干良くなっているので肌の露出度が高くなったのだと勝手に思っています。


少しふわふわした話に偏ってしまいました。仕事に戻りたいと思います。

Monday, April 8, 2013

OpenERPの「Ready」パートナーになりました

今月より、OpenERP社の「Ready」パートナーになりました。

OpenERP社のパートナーには、Gold、Silver、Readyの3段階あるのですが、そのうちの一番下っ端ですね。笑

OpenERP社のパートナーになること自体は正直それほど難しくありませんが、世界に500社以上パートナー企業がある中で、日本で弊社含め(弊社は厳密には香港ですが、日系企業向けにサービス提供するということで)2社しかパートナーがいないのは、端的にはやはり言葉の壁ということなのかと思います。OpenERP社との連携、コミュニティ活動への関与、トレーニング、その他情報収集等、基本的に全て英語でこなす必要がありますので、現時点では英語でのコミュニケーションに抵抗がないということが参入の前提条件となっていると言えます。

検索する限りでは日本での導入事例が見当たりませんが、弊社では先月自社へのOpenERP導入を無事完了しました。細かい調整事項、今後の改善課題はまだいろいろとありますが、比較的スムースに作業を終え、思った以上に業務の効率化ができたと思います。ERPを導入すると全体最適の名のもとに部分的な作業効率が犠牲になることがよくありますが、OpenERPではそのような側面は極めて小さい、もしくは仕組み上小さくなりやすいと言えそうです。

さておき、近い将来OpenERP関連各種サービスを順次リリースしていきたいと考えております。日本企業のアジア拠点向けに、これまでなかったコストパフォーマンスのサービスを提供するつもりです。