Showing posts with label OpenERP. Show all posts
Showing posts with label OpenERP. Show all posts

Sunday, January 12, 2014

ドイツで中国に浸かる

しばらくこちらに更新していませんでした。

ご縁あり、12月半ばからプロジェクトでドイツのドゥッセルドルフに滞在しています。ブログタイトルに反しヨーロッパです。今月末に香港に戻る予定ですが、プロジェクトの状況次第でもあるので、どうなることやら。

このプロジェクト、お客様は某中国企業でして、当地企業の買収によりシステムをSAPからOpenERPに載せ替えるというもの。OpenERPの標準機能はあまり使用せず、ほとんどの業務機能が追加開発という特殊なプロジェクトなのですが、その開発をOS Consulting Groupで一手に引き受けており、今回主にデータ移行のサポートおよび上海の開発チームとの連携要員として私も当地に赴いた次第です。

中国企業の台頭、OpenERPの大企業での採用等、ある意味世界のトレンドを示す一例のような背景のもとでの仕事なのですが、まあ現場で作業する分にはそんな文脈もさして関係なく、いつもどおり地味に苦しみながら日々乗り切っているような状況です。

不思議な縁を感じるのが、この買収先のドイツ企業、私が9年ほど前に日本現地法人のSAP導入で携わったグローバル企業の関連会社でして、そのグローバル企業にはSAPへの移行とSAPからの移行と、両方に全く違う立場で携わることになりました。だからと言って何ということもないのですが、9年前も結構苦労しましたので、個人的には多少なりとも感慨深いところがあるのです。

さてこのプロジェクト、私にとり一つチャレンジングでもあるのが言葉の問題。これまで日本語がメインもしくは英語がメインの環境でのプロジェクト経験はありましたが、半分以上中国語(残り英語)の環境でのプロジェクトは実は初めてです。文化的な背景からか、一般的なプロジェクト管理の手法とは全く異なるやり方が浸透しているような状況もあり、それなりに中国語でコミュニケーション取らなければ成果が出せないので、拙い中国語を駆使しつつ何とか先に進んでいます。自己評価でしかありませんが、書くのはそこそこ上達しましたよ。決してやりやすい環境ではありませんが、自分の適応力を高める上ではよい機会であり、将来どこかで線が繋がるための点を打っているのだと思います。

あと2週間ほどですが、しっかり成果残して帰りたいと思います。あと、ほとんど外出歩けていないので、少しは観光したいなあ。

ゴミだらけの元旦の路上。普段小ぎれいなドイツにしては意外だったが、1月1日はこういうものなのだそうな。

Sunday, July 14, 2013

OpenERPで帳票をPDF出力する際の文字化けへの対応

OpenERPを初めて試される際、日本語帳票のPDF出力で躓かれる方も多いのではないかと思われますので、情報共有です。

OpenERPではPDF帳票出力の際に、取引先マスタに設定してある言語を適用するのですが、標準のままでは日本語の文字が矩形に文字化けしてしまいます。


こちら、OpenERPで使用している標準フォントが日本語をカバーしていないための問題です。

中国語でも同様の問題があるのですが、日本に先行してOpenERPの導入が進められている中国ではこの問題に対しいくつか対策がリリースされています。


そのうちの一つ、Shine IT社の oecn_base_fonts というモジュールのご紹介です。

通常の要領でモジュールインストールします。インストールの際、下図のようにマッピングの設定画面が開きますので、ここで日本語対応フォントを指定します。設定はこれだけです。


インストールすると、Settings -> Configuration -> General Settings にRML Report Fontという項目が登場します。ここから設定内容の変更が可能です。


この結果、無事日本語が出力できるようになります。簡単ですね。(下図は上の文字化け例とは無関係の場所です)



Elico Corp社のモジュール l10n_cn_fonts も試したのですが、円サイン「¥」の表示がうまくいきませんでした。このモジュールで使われている Droid Sans Fallback というフォントはCJKサポートしているものの対応していないUnicodeサインがあるということのようです。(このあたり私の勘違いかも知れませんので間違いがありましたらご指摘を)


フォントの問題点については、OpenERP s.a.社に伝えていまして、今年中に何らかの対応をリリースするとの回答をもらっています。余計な手間はかけずに済むに越したことはないので、今後の改善に期待ですね。

Wednesday, June 19, 2013

なぜドラゴンなのか?

またしょうもない話です。

OpenERPサービスウェブサイト(私作成)を今月より公開しているのですが、トップのスライダー画像につき、ことある毎に弊社堀田より「なんでドラゴンやねん!」というツッコミを受けます。意味わからんと。


実は私なりの理由がありまして、次のようなものです。

1.ドラゴンは香港、そしてアジアの象徴
2.弊社のサービスを利用いただくお客様には昇り龍のような勢いで事業発展いただきたい
3.弊社は辰年(2012年)設立、私は辰年(1976年)生まれ
4.私の名前「祥隆」の普通話読み(xianglong)が「降龙」の読みと同じ(ご参考:降龙十八掌


ですので、決して適当にドラゴンを入れているわけではないのです。いえ、決して、、、


Saturday, April 20, 2013

東京に行ってきました - ふわふわバブルの話など


4泊5日で、約半年ぶりの東京でした。主な活動は、東京オフィスでのOpenERP導入、オープンソースERPの啓蒙、ADempiereセミナー、Jadecoの販促営業でした。それぞれの活動の目的は達成できたもの、未達なものとありますが、今後の事業発展のための種まきが少しでき、今後の活動のための気づきが得られたという点で非常に有意義であったかと思います。


仕事と関係ないのですが、久しぶりの東京で思ったことなど:

○全体的にふわふわしている
日本は各方面でガラパゴス的な進化を遂げ、その結果社会にわけの分からないふわふわ感が充満している気がします。(私が言っていることの方がわけ分からないかも知れませんが、、、)
日本における日本人向けのサービスというのはそれ以外のマーケットでは例を見ない成熟度です。消費者は物理的な基本欲求は満たされてしまっているので、それ以上の精神的な満足感を提供するためのサービスが非常に発達しています。そういったサービスは、これまでニーズがなかったところにニーズを生み出す必要があるので、得てして「しっとり」、「まろやか」、「キレイ」など、無害で丸文字なキーワードをちりばめた抽象的なキャッチコピーが具体的なイメージを想起させる画像・映像とセットで準備され、それが至るところで目につくようになっています。これら広告で演出するイメージが、香港で仕事中心の日々を送る私からすると、現実と乖離した別世界のふわふわしたお話であるように感じられ、今回の東京滞在では過去に比べ一層その感が強かったです。ふわふわバブル(私の勝手な造語です)ではないかと、少し心配にもなりました。

例えば、ビールと缶コーヒーの広告量は異常に多いと感じました。電車吊り広告にしても、テレビCMにしても、なぜなくても困らないようなものについてふわふわした広告がここまで多いのか不思議に思いました。おそらく人々が忙しい日常の中でリラックスする場面でビールと缶コーヒーが定番ツールであるため、広告と販売量にわかりやすい相関関係があるのだと想像しますが、それにしてもこのふわふわした広告の量は異常であるように思えました。アルコール類の広告は海外でも目にしますが、日本ほど多種・多量でないですし、缶コーヒーの広告がこんなに盛んなマーケットは他にないのではないかと思います。

このふわふわバブル、良くないと思うのは、このふわふわ感に取り込まれ、それが自分の基準になると、そこから離れるのが億劫になってしまうということです。人間放っておくと楽なほうに流れてしまうものですが、一旦流れた後元に戻るのはしんどいものです。極論かもしれませんが、日本でガラパゴス的に発展したふわふわ感に慣れてしまうとその中でしか生きていけない人になってしまうリスクがあると思います。(これは私が日本を離れている理由の一つでもあります)

もう一つ、このふわふわバブルに依って立つ商品・サービスはその出自から海外では通用しにくく、外貨を稼ぐ手段にはなりにくいものと思います。日本以外のアジアにおいても、マーケットが成熟するにつれてふわふわしたPRが展開されるということは十分あるとおもいますが、そこに先行してふわふわのノウハウを溜め込んだ日本の広告代理店が海外マーケットでも消費者のハートを掴むPRを展開するようなことができるかというと、難しいことではないかと思います。ふわふわバブルを起こすにはその土地の消費者の心理構造を正確に理解する必要があり、日本での経験しかない人にそれができるとは考えにくいからです。

一方、ふわふわPRは特殊性の多い日本社会の単なる一側面であり、これ単体で否定されるべきことでもないと思います。ふわふわバブルには副産物として、穏やかで礼儀正しく、情にも厚く、ときには愉快な日本人像であったり、風景や街並みを美しく保つ心を促進するなど、合理化・機械化が進められる世の中にあって人が人としてあるべき姿を示すようなところ、またそれが示されることによって人の心が落ち着くといった効果などもあると思われます。良くも悪くも現在の日本社会に根ざしたニーズに応じてふわふわPRが存在しているということであり、それが日本の特殊性を際立たせ、海外からの訪問客にも強烈な印象を与えるという結果につながっている面もあると思います。今回の東京訪問ではそのボリュームが過大になっている気がしたということです。


○スカートの短い女性が増えた
週の中頃が妙に暖かかったということもあるかもしれませんが、結構目につきました。景気が若干良くなっているので肌の露出度が高くなったのだと勝手に思っています。


少しふわふわした話に偏ってしまいました。仕事に戻りたいと思います。

Monday, April 8, 2013

OpenERPの「Ready」パートナーになりました

今月より、OpenERP社の「Ready」パートナーになりました。

OpenERP社のパートナーには、Gold、Silver、Readyの3段階あるのですが、そのうちの一番下っ端ですね。笑

OpenERP社のパートナーになること自体は正直それほど難しくありませんが、世界に500社以上パートナー企業がある中で、日本で弊社含め(弊社は厳密には香港ですが、日系企業向けにサービス提供するということで)2社しかパートナーがいないのは、端的にはやはり言葉の壁ということなのかと思います。OpenERP社との連携、コミュニティ活動への関与、トレーニング、その他情報収集等、基本的に全て英語でこなす必要がありますので、現時点では英語でのコミュニケーションに抵抗がないということが参入の前提条件となっていると言えます。

検索する限りでは日本での導入事例が見当たりませんが、弊社では先月自社へのOpenERP導入を無事完了しました。細かい調整事項、今後の改善課題はまだいろいろとありますが、比較的スムースに作業を終え、思った以上に業務の効率化ができたと思います。ERPを導入すると全体最適の名のもとに部分的な作業効率が犠牲になることがよくありますが、OpenERPではそのような側面は極めて小さい、もしくは仕組み上小さくなりやすいと言えそうです。

さておき、近い将来OpenERP関連各種サービスを順次リリースしていきたいと考えております。日本企業のアジア拠点向けに、これまでなかったコストパフォーマンスのサービスを提供するつもりです。

Thursday, February 28, 2013

主要ERPパッケージの検索傾向

Googleトレンドで、ERPパッケージ(SAP、ADempiere、OpenERP)の過去数年間の検索傾向を確認してみました。


まずは全世界での傾向。

ERPの雄SAPは減少傾向。ADempiereはやや微減のほぼ横ばい。OpenERPは2008年(前身のTinyERPから名称変更したタイミングですね)から急増傾向。なんと、2013年1月にSAPに並んでいます。


次に日本での傾向。

SAPについてはブレが若干ありますが、大勢としては全世界と同じ傾向。ADempiereについては日本でコミュニティ活動が活性化しだした2010年から流れが出ています。OpenERPについては全くトレンドに登場してきていません。


何かのきっかけで日本でもOpenERPの流れが発生し、その後は世界傾向と連動していくのであろうと思われます。

検索にも目的や文脈がありますので、必ずしもパッケージ名のみで正確な比較ができるわけではありませんが、全体的な勢いは掴めます。今後の動向に注目です。

Sunday, February 24, 2013

【キャンペーン】OpenERPについてのご相談対応

OpenERPは現在瞬間風速的に世界で最も導入されているオープンソースERPであるかと思いますが、ドキュメントやサポート体制の日本語対応(システムは日本語でも使用可能です)がとられていないため、まだ日本市場ではほとんど導入事例がないという状況かと思います。

世界で認められているソフトウェアですので、日本でも使えないはずがありません。そこに注目してOpenERPの調査をされている方もいらっしゃると思いますが、日本語情報の不足、技術力の不足などの理由で調査がはかどらないケースも多々あろうかと推察します。

現在弊社ではOpenERPのテスト導入を進めており、環境構築のコツ、OpenERPの特長や不足点、情報収集方法など、ノウハウを蓄えてきております。今回日本の皆さま向けに、弊社のノウハウを共有すべく、無料でのSkype相談対応キャンペーンを設けたいと思います。


<OpenERPノウハウ共有キャンペーン>

○期間:2013年3月1日~3月31日
○方法:Skypeでのノウハウ伝達
○対象:OpenERPの導入を検討している企業様、OpenERPでのサービス展開を検討しているSI企業様、その他OpenERPに興味がある方
 ※あくまでエントリーレベルのご相談対応となります。


ご興味をお持ちの方は、メール本文に下記情報を含め、contactus@roomsfor.hk までご連絡ください。

・お名前
・会社名
・電話番号
・Skype ID
・ご希望日時(3つほど候補を挙げてください。極力フレキシブルに対応します)
・ご相談の目的

Saturday, December 22, 2012

OpenERP

OpenERPのバージョン7がつい先日リリースされました。ユーザインターフェイスを中心に諸々の改善が施されたもようです。

最近このパッケージについて調べています。以前調べた時には色々な意味で軽すぎるパッケージであるように思え、うまく業務に嵌め込める感触を持つまで至らなかったため検討をやめていたのですが、情報交換させていただいているIT企業経営者の方々より実際にこのパッケージでサービス提供しているという話を伺い、俄然興味を持ったわけです。

ADempiereと同じオープンソースのERPパッケージでありながら、純粋にコミュニティベースのADempiereと違い、こちらはベルギーのOpenERP s.a.という会社が開発やドキュメンテーションなど諸々取りまとめを行なっています。OpenERP s.a.社は「Enterprise」ユーザに対する製品保証+サポートサービスへの月額課金、およびパートナー企業へのサービス提供(トレーニングや引き合い情報提供など)に対するフィー課金といったスキームで収益を上げているようです。

プロモーション、ドキュメンテーション、品質保証、サポート等、責任をもって提供する主体があることで全体としてのプロダクトの価値を高め、ユーザを獲得し、ユーザフィードバックをもとに製品を改善する、というプロセスがうまく回せているように見受けられます。

日本ではまだまだ情報が足りていませんが、世界各国におけるOpenERPの認知度は日増しに高まっているように感じています。彼らのウェブサイトによると、世界70カ国で400以上のパートナー企業がOpenERPの導入に携わっているそうです。ここ香港にも7社ほどパートナー企業があるようです。日本での認知度が低いのは、製造元からの日本語での情報発信が全くないからということでしょう。彼らが本腰を入れて日本市場対応すれば日本でも相当数の導入事例が出るようになるのかも知れません。

もっともERPパッケージですので、ローカライズすべきドキュメントのボリュームは半端ないですし、日本特有の商習慣への対応も必要です。現地のサポート体制を整えるのにもそれ相応の投資になるでしょうし、日本市場への参入は容易でないことは確かです。

但し、OpenERPがユーザにとり「軽い」システムなのであれば、うまくやれば他のガッチリしたERPパッケージとの比較で、低コストで日本市場に入れる可能性があるとも思います。私が今のところOpenERPに対して持っているざっくりとした印象は次のようなものです。

  • 複雑なビジネスシナリオへの対応はできないケースが多そう
  • 但し対応できる業務範囲は広く、且つ部分的な導入がしやすい
  • ユーザインタフェースに注力。ソーシャル的な情報連携に強み

長短あるわけなのですが、「使える部分からお試しで入れる」ことができるのは参入障壁を大きく下げる要因となると思われます。一旦日本市場への足がかりを掴むと、その後の展開は相当速い可能性があります。ある意味Facebookがここ2年ほどで日本で相当ユーザ獲得したように。ERPですのでここまで速くということはありえませんが、中長期的には他のパッケージベンダーにとって大きな脅威になりそうな、そんな印象をもっています。