Saturday, August 16, 2014

Odooでちょっと物足りないと感じる点

Odooのパートナーとしてサービス展開する身でありながら、今後の改善への期待も込めて敢えてシステムとして物足りない感じる点を書きますと、DB内でトランザクションが保持している情報が他の有名どころのERPに比べると少ないのではないかと思います。

例えば、私が経験のあるSAPやQADといったERPシステムだと、請求書ドキュメントレベルのトランザクションレコードで為替レートを保持していますが、Odoo V7だと保持しておらず、取引通貨の金額のみ保持されます。(一方、請求書の検証(転記)で生成される会計仕訳では、基本通貨額とともに取引通貨および取引通貨額が保持されます)

リレーションの正規化を突き詰めた結果そういうデザインになっているものと理解していますが、Odooの機能開発する際に若干面倒なのは、メインのトランザクションオブジェクトから情報が拾えないために他のトランザクションもしくはマスタオブジェクトから情報を拾ってこなければならないケースが結構あることです。最近請求書明細一覧機能というものを作りましたが、請求書そのものに為替レートを保持していないので、レートマスタに対して通貨と請求日でクエリかけた上で為替レートを取得し、基本通貨額に換算するというロジックを組み込む必要がありました。プログラマにとっては難しいことではないですが、ちょっと面倒ですし、一覧表示画面を作るようなことに関しては、願わくばコードを書けない人であっても「リレーションさえわかっていれば大体の表示機能が作れる」というところまでできているとよいなと感じた次第です。

また、もう一つポイントとして、基本的に「残高」を保持するテーブルがないという点に不便さを感じます。例えば、V7では在庫残高や勘定残高がテーブル項目としては保持されておらず、手持在庫数量・金額を出すにも過去トランザクションからの積み上げ計算が必要です。これらの点は、在庫見通しや、入金/支払予定一覧機能を作成していて面倒に感じました。


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Odooは非常に拡張性が高いプラットフォームであるが故に、トランザクションや残高のデータ保持に物足りなさを感じてしまうということでした。

ただ、これらの点は今後リリースされていくバージョンで徐々に改善されていくものと考えています。もうすぐリリースされるV8では、CMS機能の追加に見られるように、どちらかというと、既存機能の深堀りよりも新領域への拡張といった趣が強いです。V9からは既存機能にへの改善が施される(V9では会計およびMRP)ようですので、ERPとしてのコアな部分がより強化されることを期待しています。

Sunday, January 12, 2014

ドイツで中国に浸かる

しばらくこちらに更新していませんでした。

ご縁あり、12月半ばからプロジェクトでドイツのドゥッセルドルフに滞在しています。ブログタイトルに反しヨーロッパです。今月末に香港に戻る予定ですが、プロジェクトの状況次第でもあるので、どうなることやら。

このプロジェクト、お客様は某中国企業でして、当地企業の買収によりシステムをSAPからOpenERPに載せ替えるというもの。OpenERPの標準機能はあまり使用せず、ほとんどの業務機能が追加開発という特殊なプロジェクトなのですが、その開発をOS Consulting Groupで一手に引き受けており、今回主にデータ移行のサポートおよび上海の開発チームとの連携要員として私も当地に赴いた次第です。

中国企業の台頭、OpenERPの大企業での採用等、ある意味世界のトレンドを示す一例のような背景のもとでの仕事なのですが、まあ現場で作業する分にはそんな文脈もさして関係なく、いつもどおり地味に苦しみながら日々乗り切っているような状況です。

不思議な縁を感じるのが、この買収先のドイツ企業、私が9年ほど前に日本現地法人のSAP導入で携わったグローバル企業の関連会社でして、そのグローバル企業にはSAPへの移行とSAPからの移行と、両方に全く違う立場で携わることになりました。だからと言って何ということもないのですが、9年前も結構苦労しましたので、個人的には多少なりとも感慨深いところがあるのです。

さてこのプロジェクト、私にとり一つチャレンジングでもあるのが言葉の問題。これまで日本語がメインもしくは英語がメインの環境でのプロジェクト経験はありましたが、半分以上中国語(残り英語)の環境でのプロジェクトは実は初めてです。文化的な背景からか、一般的なプロジェクト管理の手法とは全く異なるやり方が浸透しているような状況もあり、それなりに中国語でコミュニケーション取らなければ成果が出せないので、拙い中国語を駆使しつつ何とか先に進んでいます。自己評価でしかありませんが、書くのはそこそこ上達しましたよ。決してやりやすい環境ではありませんが、自分の適応力を高める上ではよい機会であり、将来どこかで線が繋がるための点を打っているのだと思います。

あと2週間ほどですが、しっかり成果残して帰りたいと思います。あと、ほとんど外出歩けていないので、少しは観光したいなあ。

ゴミだらけの元旦の路上。普段小ぎれいなドイツにしては意外だったが、1月1日はこういうものなのだそうな。

Monday, August 12, 2013

またオフィス移転しました

OpenERPサービスウェブサイトの方で先にアナウンスしましたが、こちらでも。

弊社のOpenERP事業でOS Consulting Group Limited(OSCG社)と協業することになり、これに伴い6月に借りたばかりのKwai Chungのオフィスを引き払い、OSCG社のオフィス(Kwun Tong)に引っ越してきました。



賃貸契約は1年間解約できない縛りがあるのですが、大家さんと交渉の末、家賃3ヶ月分のペナルティ支払いで落ち着きました。まだ変化の多い事業環境ゆえいつまでいるかわからないと思いつつ借りたオフィスでしたが、こんなに早く引き払うことになるとは思ってもいませんでした。ただ、この協業は大きな可能性を秘めており、今回の引越によるロスを補って余りあるシナジー効果が生み出せるものと信じております。

さようなら、Kwai Chungオフィス。
こんにちは、Kwun Tongオフィス。


新オフィスのアドレスはこちら:
Rm 2002, Tamson Plaza,
161 Wai Yip Street, Kwun Tong, Kowloon

あいにくの天気ですが、見晴らしはよいです。


お気軽にお立ち寄りください~


Sunday, July 14, 2013

OpenERPで帳票をPDF出力する際の文字化けへの対応

OpenERPを初めて試される際、日本語帳票のPDF出力で躓かれる方も多いのではないかと思われますので、情報共有です。

OpenERPではPDF帳票出力の際に、取引先マスタに設定してある言語を適用するのですが、標準のままでは日本語の文字が矩形に文字化けしてしまいます。


こちら、OpenERPで使用している標準フォントが日本語をカバーしていないための問題です。

中国語でも同様の問題があるのですが、日本に先行してOpenERPの導入が進められている中国ではこの問題に対しいくつか対策がリリースされています。


そのうちの一つ、Shine IT社の oecn_base_fonts というモジュールのご紹介です。

通常の要領でモジュールインストールします。インストールの際、下図のようにマッピングの設定画面が開きますので、ここで日本語対応フォントを指定します。設定はこれだけです。


インストールすると、Settings -> Configuration -> General Settings にRML Report Fontという項目が登場します。ここから設定内容の変更が可能です。


この結果、無事日本語が出力できるようになります。簡単ですね。(下図は上の文字化け例とは無関係の場所です)



Elico Corp社のモジュール l10n_cn_fonts も試したのですが、円サイン「¥」の表示がうまくいきませんでした。このモジュールで使われている Droid Sans Fallback というフォントはCJKサポートしているものの対応していないUnicodeサインがあるということのようです。(このあたり私の勘違いかも知れませんので間違いがありましたらご指摘を)


フォントの問題点については、OpenERP s.a.社に伝えていまして、今年中に何らかの対応をリリースするとの回答をもらっています。余計な手間はかけずに済むに越したことはないので、今後の改善に期待ですね。

Sunday, June 30, 2013

事業投資ビザ延長しました

私の事業投資ビザの有効期限が来月だったのですが、無事延長できました。延長期間は2年。これで来年2月で在港7年で永住権が取れる見込みです。この先いつまで香港にいるかは分かりませんが、とりあえずこの先ビザの心配しなくてもよさそうなのは素直にうれしく、ありがたいことです。

今回のビザ延長はエージェントは使いませんでした。エージェントに頼んだほうが無難かなとも思いましたが、見積費用が意外に高く(HKD12,000)、安心感以外の明確な付加価値は無さそうであったため、今回は自分で申請しました。

似た状況にある方には参考になるところもあるかも知れませんので、私の経験をここに記しておきます。


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◯事業投資ビザ(Business Investment Visa)について

事業投資ビザは香港で設立した会社の株主が香港で就業するためのビザです。以前聞いた話だと10%以上の株式を保有している場合は一般の就労ビザでなく事業投資ビザの取得が必要ということでした。審査では香港経済への貢献度が見られます。そのため事業計画書や決算報告書の提出が求められ、一般の就労ビザより取得が困難だとされています。年間新規承認件数は200~300件程度と言われています。


◯事業投資ビザ延長申請時点での私の状況

私の置かれていた状況は次のようなものでした。
・香港滞在6年5ヶ月(一般の就労ビザで5年半、事業投資ビザで1年弱)
・ビザ有効期限まで4週間
・配偶者(スイス人)あり


◯準備した書類

次のドキュメントを準備しました。移民局よりアドバイス受けたものに、私の判断でいくつか追加して提出しました。
  1. 申請カバーレター
    →提出資料につき簡単に説明するとともに、私の後で妻のビザ延長申請(私と同じくビザ有効期限まで4週間)もあるため優先しての処理を依頼。
  2. ID91 - application for an extension of stay (滞在延長申請書)
    →これは必須。
  3. Supporting letter by company (会社からのサポートレター)
    →移民局より提出するようアドバイスされたため準備。(会社からと言っても自分で署名するのだけど)
  4. Passport copy - particular and visa label (パスポートコピー)
    →必須。
  5. HKID copy (HKIDコピー)
    →必須。
  6. Spouse's passport copy - visa label (配偶者のパスポートコピー)
    →念のため提出。
  7. Business registration copy (商業登記証コピー)
    →必須。
  8. Tenancy agreement (オフィス賃借契約書)
    →オフィスを構えているかどうかはまっとうな事業活動を行なっているかの一つの指標として見られるはずなので提出。
  9. BIR56A (ie) - Salaries Tax Employer’s Return of Remuneration and Pensions for 2012/2013 (スタッフの所得申告書コピー)
    →移民局よりスタッフリストを提出するよう言われたため、スタッフの存在証明として提出。
  10. IR56E - notification of employment commencement (スタッフの雇用開始申告書コピー)
    →こちらもスタッフの存在証明書類として提出。
  11. Employment contract with staff member(スタッフとの雇用契約書)
    →スタッフの存在証明の補足資料として、念のため提出。
  12. Staff member's HKID copy (スタッフのHKIDコピー)
    →スタッフの存在証明の補足資料として、念のため提出。
  13. Staff member's C.V. (スタッフの履歴書)
    →スタッフがまともな経歴の人であることを示すため、念のため提出。
  14. Company bank statements (recent 3 months) (直近3ヶ月の会社銀行口座の取引明細書)
    →念のため提出。
  15. Personal bank statements (recent 3 months) (直近3ヶ月の個人銀行口座の取引明細書)
    →念のため提出。
  16. Report of the Directors and Audited Financial Statements (DRAFT) (決算報告書ドラフト)
    →移民局よりあれば提出するよう言われた。ちょうど作成中であったので、ドラフトを提出。


◯申請から承認まで

ビザ有効期限4週間前に、Wan Chaiの移民局本部で上記の書類一式を提出しました。本来であれば香港政府のウェブサイトもしくは電話にて申請予約ができるはずなのですが、私の場合はなぜかビザ番号が認識されず予約できませんでした。そのため始発電車で朝7時に移民局に行き、当日割当分(walk-in quota)で書類提出にこぎつけました。

提出書類には特に修正事項もなく、月曜日に提出した申請に対し、同じ週の金曜日には承認された旨の通知が返ってきました。何か追加で提出を求められるかもと思っていたので、あっけなく承認された拍子抜けしてしまいました。


◯難しかった点

手続についての正確な情報がなかなか手に入らなかったことに難儀しました。事業投資ビザは難易度が高い(はず)にも関わらず、処理対象件数が少ないためか、手続の明文化、移民局局員の理解が十分にできていないようでした。移民局のウェブサイトを見ても、一般の就労ビザの延長についての記述はあるものの、事業投資ビザについての情報はないのですね。また、移民局にメール・電話で問い合わせても明確な回答が得られなかったり、人により言うことが違ったりという状況でした。結局電話で3度問い合わせし、回答に矛盾があったためその内容含め裏とり目的でメールで問い合わせし、それに対して電話で回答をもらい、そこでやっと納得できました。

電話・メールでの問い合わせと並行して、ビザ期限まで4週間以上あるタイミングで、申請再提出覚悟で直接窓口に行くということもやりました(延長申請は原則ビサ有効期限4週間以内で行うことになっています)。その方が確実に情報が得られると考えたためです。が、結果として2度無駄足を運ぶことになりました。

1度目は、Wan Chaiの移民局本部(Immigration Tower)に窓口行ったのですが、窓口が開く朝9時に行った時点ですでに200人ほどの行列で当日の割当数が埋まってしまっていたため、諦めて帰りました。

2度目は、申請者がもっと少ないとの目論見で、移民局本部でなく敢えて遠くのYuen Long事務所に行きました。しかし7時半に到着するとすでに100名近い行列が。そして9時近くに窓口が開くとそれまでの行列が崩れて私は一番後ろに追いやられるはめに。さらに何とかつかまえて事情を説明した局員からは「あなたのケースは特殊だからここでは対応できない。本部に行きなさい」との答えが。移民局のウェブサイトにはそんな情報なかったのにと憤慨してしまったのでした。

今回無駄な動きが増えてしまった背景には、エージェントからのアドバイスを元に、ビザ延長手続の難易度を過大評価してしまったこともありました。エージェントからは、「あなたのケースは難易度が高い上、移民局の作業がたてこむ時期なので今のビザが切れる2ヶ月前に申請したほうがよい」と言われていました。そのため相当しっかりした準備が必要だと思う一方で、移民局からはちぐはぐな回答しか得られず焦ってしまったことは否めません。尤もエージェントも根拠のないアドバイスをしたわけではないでしょうし、各方面からの情報を元にリスクを見つつ進めていくということは必要なプロセスですので、無駄な動きは発生すべくして発生したものと捉えています。

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ビザの取得可否は人生設計に大きく影響しますので、申請にあたりヤキモキされる方も多いのではないかと思います。このエントリがそのような方にとり少しでも参考になれば幸いです。

Wednesday, June 19, 2013

なぜドラゴンなのか?

またしょうもない話です。

OpenERPサービスウェブサイト(私作成)を今月より公開しているのですが、トップのスライダー画像につき、ことある毎に弊社堀田より「なんでドラゴンやねん!」というツッコミを受けます。意味わからんと。


実は私なりの理由がありまして、次のようなものです。

1.ドラゴンは香港、そしてアジアの象徴
2.弊社のサービスを利用いただくお客様には昇り龍のような勢いで事業発展いただきたい
3.弊社は辰年(2012年)設立、私は辰年(1976年)生まれ
4.私の名前「祥隆」の普通話読み(xianglong)が「降龙」の読みと同じ(ご参考:降龙十八掌


ですので、決して適当にドラゴンを入れているわけではないのです。いえ、決して、、、


Sunday, June 16, 2013

オフィスを移転しました

と言うと語弊があるかもしれません。
もともとほぼ自宅で作業していたのを、メンバが増えたのを機に今月からオフィスを借りたというのが実情です。

場所は葵涌(クワイチョン)という場所で、コンテナターミナルが近いこともあり物流関連の企業が多いようです。弊社オフィス近辺は繊維関連のメーカー、商社(弊社オフィスの大家さんも織布機メーカー)が目に付きますが、近年は特にメーカー機能が外に出て行っているということもあり、空き倉庫をオフィスにリノベーションした物件が多数あります。(なので安い!)


オフィスはまだモノがあまりありませんが、必要なものからちょこちょこと買っています。広めのデスク、椅子、外付モニタをそれぞれ2つ購入。Phoebeは中国の人らしくよくお湯を飲むので湯沸しポットを買っていました。